古より、世の中にはそっくりな人間が3人いると言われている。

 芸能界に例えるならば、かつては石川ひとみと倉田まり子、野口英世と

加藤芳郎、さらには郷ひろみと若人あきらなど、枚挙にいとまがない。

 

 そして今、ついに人間界には飽き足らず、「世界びっくり大賞」司会の

愛川欽也も驚く、清涼飲料のそっくりさんが出現した。

 それがこの、どこかで見たようで、恐らくまだ見たことがないであろう

疑惑の飲み物、大共薬品の「オリゴミンC」だっ!

 

 このそっくりな飲み物、そもそも大共薬品なんていう製薬会社は、名前

すら聞いたことがないが、その執拗なまでの模倣ぶりは、大村昆のずり下

がったメガネではオロナミンCと混同して、「小さな巨人です!」と思わ

ず口走らせてしまうに違いない。

 さらに、本家オロナミンCのように生タマゴを入れたなら、オリゴ糖の

成分と相まって、胃腸が整うのやら下すのやら、その効果のほどもさっぱ

り分からない。

 

 さぁキミも、いつの日にか東京読売巨人軍への入団を果たしたならば、

CM中に誤って、このオリゴミンCを飲んでみないか?!

 

 

 

 世の中には、無類の麺好きというのがいるものである。例えるなら、藤

子不二雄作品には欠かせない小池さんや、天才バカボンのホンカンさんな

ど。

 がしかし、そんな彼ら麺好きたちの麺に対する愛着さえも、ややもする

と失わせかねない、驚愕のメニューが存在した。

 

 それがこの、仙台市内の寂れたショッピングセンターの一角でひっそり

と営業するうどん店「うどん坊」の名物、「大鉢あいもり(大盛)」だっ!

 

 この大鉢あいもり、直径60〜70センチはあろうかという、托鉢僧の笠を

思わせる大鉢に、これでもかと盛られた姿は、これぞまさにうどんとそば

のコラボレーション。

 2杯食べきればタダというステキな特典もあるのだが、まるで緻密な計

算に基いているかのごとく、1杯の量が通常の地球人の限界値ジャストに

設定されており、1杯完食の時点で、七匹の仔ヤギを平らげたオオカミの

ように動けなくなってしまうこと必至。

 

 そしてまた、そのボリューム以上に、ぶっきらぼうな女性店員に対して

2杯目をいつのタイミングで注文したものかという、第二の高いハードル

も、挑戦者たちを待ち受けているのだ。

 

 さぁキミも、この大鉢あいもり(大盛)を完食して、そばとうどんの風

味とともに、強面の女性店員に恐る恐る「2杯目・・・」と注文するスリ

ルも味わってみないか?!

 

 

 

 仙台市内のとある公園、それは夕暮れも近くなった時間帯のことである。

 あたたかな陽だまりの中、親子水入らずの時間を過ごす休日のファミリー

を、突如として肌寒いアルプスの世界へといざなおうとする、ひとりの男

が出現した。

 

 それがこの、どこの誰かは知らないけれど、誰にもあんまり知られてい

ない、永世中立国スイスからの使者「アルペンホルンおじさん」だっ!

 

 夕暮れの訪れとともに、忽然と姿を見せるこのアルペンホルンおじさん。

どこから来たのかはおろか、どうやってこんなデカイ楽器を公園まで運ん

できたのかさえ杳として知れず、公園内で最も目立つ丘の上に現れるや、

早く帰れとばかりにドボルザーク「家路」を吹いたかと思えば、最新のヒッ

トポップスまでアルペンホルンで奏ではじめる。

 

 しかも、観衆がゆったりとした気分でホルンの音色に聞き入っていると、

ときどき調子っぱずれな音を出して現実へ引き戻すという、コミックバン

ド顔負けの高等テクニックまで身につけている、侮れぬ男でもある。

 

 さぁキミも、このアルペンホルンおじさんを目撃したなら、例のスコッ

プおじさんとの夢のセッションを、本人に直接おねだりしてみないか?!

 

 

 

 現在中国では、肉まんの中に段ボールを入れるという、まるでアニメ

「未来少年コナン」の中で、プラスチックからパンを作るという設定を彷

彿とさせるような、画期的な試みがなされ、世界的なブームを巻き起こし

ている。

 

 そんな中、我が国日本でも、中国共産党による新たな対日工作と思しき、

不審な食物が販売されていた。

 それがこの、肉まんの中に段ボールならぬ、羊かんの中に餃子の素材を

入れた、日中食材のコラボレーション「餃子ようかん」だっ!

 

 この餃子ようかんをひと口食べればホ〜ラ、口の中にひととき広がる羊

かんの甘さと、ネギ、生姜やごま油といった餃子のテイストとが、ものの

見事に反発しあう。

 そして、これを飲み下すときの感覚は、まるでどっかの国が他国の領有

する島に不法上陸するときのような、何ともいえない言えない不快感にも

似ており、味覚における対日戦略が見え隠れしている。

 

 さぁキミも、この餃子ようかんを齧ったならば、身も心も親中国に傾倒

して、「偉大なる同志」ゼンジー北京の肖像画を神棚に掲げ、語尾に「ア

ルヨ」をつけて喋ってみないか?!

 

 

 

 いま世界で危ぶまれているもの、それは食の安全。

 特に中国産の食物からは、基準値を超える有害物質が次々と検出され、

あらゆる国で問題視されている。

 

 がしかし、我が国日本には、有害物質は基準値を超えないものの、人間

の味覚の許容限度を大幅に超える、えもいわれぬ食い物があった。

 それがこの、マヨネーズのようでマヨネーズでなく、飴のようで飴でも

ない「マヨネーズドロップス」だっ!

 

 このマヨネーズドロップスをひと口ほお張ればホ〜ラ、メタボリックまっ

しぐら・・・・・とかいう前に吐き出しました。

 吐き出さないと嘔吐します、マジで。いま味を思い出しても、胃から酸っ

ぱいものが上がってきます。

 いや、この飴だけは珍しく本当に食えませんでした。

 

 さぁキミも、悪いことは言わないから、このマヨネーズ飴だけは無理し

て食うのをやめて、少しは自分の体のこととか、将来のことも真剣に考え

てみよう!

 

 

 

いまー 私のー 願ーいごとがー

かな〜うなーらばー 翼がーほし〜い♪

 

 人間は古来より鳥のように大空を羽ばたくことを夢見てきた。

 かのライト兄弟は、飛行機を製作することで、人間をその夢に一歩近づけ

るという、偉大な功績を残している。

 

 しかし、科学技術の発達したこの21世紀、我々人類はついに、機械に頼

らずとも空を翔ることのできる「イカロスの翼」を手に入れた。

 それがこの、人間の飛行を可能にする夢のクスリ、タミフルだっ!

 

 このタミフルを一粒飲めばホ〜ラ、まるで「鳥人間コンテスト」のコミッ

クエントリーに出場したおのぼりさんのような精神状態になること間違いナ

シ!

 ちなみに、インフルエンザに罹ってこれを服用した我が家のせがれ(4

歳)が、深夜1時ごろ突然ハイテンションになり、ひとりボケと大笑いをく

り返していたというのは、もはや定説である。

 

 さぁキミも、いつかインフルエンザに感染したなら、ためらわずタミフル

を服用して、あの果てしない大空をめざしてみないか?!

 

 

 

「生まれた時からどんぶりめし」といえば、仙台から今では全国展開するま

でに至ったB級グルメの殿堂、「めしのはんだや」である。

 

 そして、その「めしはん」のめしを、どんぶりではなくカレー皿にこれで

もかというぐらいに盛り付けたという、新メニューがついに登場した。

 それがこの、めしだけで1kgに達するという、噂の「1kgカレー」だっ!

 

 このカレー皿、そもそも1キロのめしに、さらにカレールーがかけられる

ことを想定していたとはとても思えず、注文したときには、店のおばちゃん

が手をカレーまみれにしながらよそってくれる。

 味はといえば、かつて婆さんがどこの家庭でも作ってくれたような、昭和

の味そのもの。

 ひと口食べればホ〜ラどころか、ふた口目には飽きてしまうが、10口食

べても20口食べてもいっこうに減ってくれない。

 

 これだけのボリュームでたったの800円だが、めしはんでは普通のカレー

でも200円だけに、高いのか安いのか皆目わからないというのも、また謎だ。

 

 さぁキミも、明日の昼めしはんに駆けつけて、巨大犯罪ならぬ巨大カレー

に早速挑戦してみないか?!

 

 

「お帰りなさいませ、ご主人さま」の声とともに、我々を非現実という家庭

に誘なう魅惑の館、それがこの、仙台にあった(2006年12月で閉店)メイド

喫茶「La Mai;Pull(ラ・メイプル)」だっ!

 

 ひとたびメイドにオムライスなぞ注文すれば、ケチャップで好きな絵や文

字を書いてくれるという、なんともステキなサービス付。

 そのあまりのしあわせな対応には、思わず「漢字で“幸せ”と書いてくだ

さい」とお願いしてしまうほど。

 

 さらに、このラ・メイプルの会員になると、日本の通貨「円」をオリジナ

ル通貨「萌えん」に換金することができ、「萌えん」を支払ってメイドと一

緒に写真が撮れるなど、まさに日本経済の根幹を揺るがすようなシステムま

で存在するのだ。

 ちなみにメイドに年齢を訊ねると、どの娘も「永遠の16歳です!」と、

まるでミスタージャイアンツ・長嶋茂雄のような答えを返してくれる。

 

 さぁキミも、すでにこのラ・メイプルは閉店してしまったので、怪しげな

壺に向かってクシャミでもして、せめて大魔王からでもいいから「ご主人さ

ま」と呼ばれる快感を堪能してみないか?!

 

 

 

 焼いもをのどに詰まらせて水、水、水!・・・こんな経験みんな一度はあ

るよね?

 水分が少ないが故に、全国の食いしん坊やおっちょこちょいが生命の危機

に陥ってしまうという、おいしさと危険とを孕んだ食べ物が焼いもだ。

 

がしかし、そんな従来の概念をくつがえした、「おもいっきりテレビ」

ホームドクターの松原英多先生も絶賛する安全な焼いもが、身近な自動販売

機の中にあったぞ。

 見よ、それがこの「焼いもオ・レ」だ!

 

 自動販売機の取り出し口を開ければホ〜ラ、とても飲み物とは思えない、

まわりの通行人までもが振り向くような、濃厚な焼いもの匂いが辺り一体を

包み込む。そして、ひとくち喉に流し込めば、焼いもとミルクセーキを混ぜ

たような甘さはともかく、そのあまりの熱さにやはり水、水、水!と叫びた

くなってしまうところも、まさに焼いも。

 しかも、食物繊維入りだから、飲むだけで本家焼いもと同じように、屁も

出ればク●も出ると至れり尽くせりだ。

 

さぁキミも、この「焼いもオ・レ」を飲んで、黎明期のバカ殿に腰元役で

出演していた由紀さおりのように、「あに食ってんだおめ!」と叫ばれるよ

うな、強烈な屁を一発かましてみないか?!

 

 

 

「ドリフのスイカ」に続く、大人にならないと作れない、往年のテレビ食

物シリーズ第二弾!

 

“小さな巨人”と聞いて、誰もがまっ先に思い浮かべるのは、そう、グラン

浜田・・・もとい、オロナミンCだ。

 

 かつて、そのオロナミンCのテレビCMで全国のお茶の間に映像が流さ

れ、あまりのおぞましさから、誰でも一度は試したいと思いつつも、国民

の99.99%はその夢を実現することなく、終の棲家へと旅立ってしま

うという究極の飲みものがあった。

 見よ、それがこの「オロナミンCに生卵を入れた飲みもの」だっ!!

 

 毒々しいほどに黄色も鮮やかなこの飲みもの。意を決して喉へとひと口

流しこめばホ〜ラ、、、かき混ぜることで微妙に薄くなった炭酸に、生卵

がねっとりと絡んで・・・と思いきや、予想に反してこれが意外とうまい!

 

 これならば、東京読売巨人軍の選手たちはもちろんのこと、かつてCM

に出演していた若大将こと加山雄三や、もしかすると、さらにその父であ

る俳優・上原謙(故人)までもが、スタミナ源にしていたであろうことは、

もはや疑う余地もない。

 

 さぁキミも、体にいいのか悪いのか分からないほど栄養価の高そうなこ

の飲みものを飲んで、黒ぶちメガネもずり落ち気味に「元気ハツラツオロ

ナミンC!」と、心から叫んでみないか?!