これまで三十四年の人生において最大の夢を、私はついにこの夏、実現

させてしまった。

 

 それがこの「一度はやってみたいドリフネタ」シリーズ第3弾にして、

究極のドリフメニュー、「ドリフのスイカ」だっ!!

 

 ついに現実のものとしたあまりの嬉しさに、うっかり生卵やらシラスを

入れるのを忘れてしまったが、スプーンでひと口食べればホ〜ラ、冗談抜

きに他人の吐しゃ物を口に運んでいるような、えも言われぬ独特の風味は、

自分の意思とは無関係に、体が飲み込むことを拒絶するほど。

 

 さぁキミも、このドリフのスイカで、加トちゃんや志村けんが思いっき

り噴き出すときのあの気持ちを、我が身の健康と引換えに味わってみない

か?!

 

 

 それは、仙台市で毎年5月に開催される「青葉まつり」での出来事であ

る。

 「芸能祭」と呼ばれる、いわゆる地域のおのぼりさん的な方々が持ち芸

を披露する、祭りのイベントの中でもサブ的な役割を担うステージの前を

通りかかったときのこと、偶然にも、久々にヒットな謎に遭遇した。

 

 それがこの、「スコップおじさん」の愛称で親しまれている(というか、

そのように会場アナウンスで紹介されていた)、宮城県は白石市出身の歌

手、城まさお(じょう まさお)だっ!

 

 角スコップを改造したオリジナル三味線に、市販のパーティーグッズの

蝶ネクタイという、いかにも親戚の出たがりオヤジのような風体とは裏腹

に、既に歌手として正式デビューを果たしているという、この城まさお。

 

 しかしながら、5月末に“待望”のセカンドシングル「青雲白石城」を

リリースしたが、カップリング曲「おらほの村」の方がウケがいいという

こと以外に情報は全くなく、インターネットで調べても「城まさお」の名

前すら出てこないという、まさに謎の中の謎ともいうべき存在である。

 

 さぁキミも、この冬スコップ片手に除雪をしているオヤジを見かけたな

らば、「ひょっとして城まさおさんですか?」と、片っ端から声掛けして

歩いてみないか?!

 

 

記録、それはいつも儚い

ひとつの記録は、一瞬ののちに破られてしまう運命を、自らもっている

 

 宮城県は黒川郡富谷町、ここにもまた、男たちが自分の限界に挑むため

に集う、荒川強啓もびっくりな記録の殿堂があった。それは、今やすっか

り全国区になってしまった感のある、このハンバーグ専門店「オニオン」。

 そしてこれが、食いきればタダという、話題の2kgハンバーグだっ!

 

 見よ、巨大ハンバーグに果敢に挑戦し、あと500グラムを残して魂の脱

け殻のようにうな垂れる敗者と、余裕で完食する勝者との表情の違いを。

ちなみに、この勝者の方は、完食するつもりではじめから財布を持って行

かなかったという、つわもの中のつわものである。

 

 北●鮮の人なら、一生かかっても食べれるかどうかという量のお肉を、

わずか30分ほどで平らげてしまったこの勝者。間違って拉致でもされて

いたら、今ごろ同国の食糧事情に深刻な影響を及ぼす事態になっていたこ

とは疑問の余地がない。

 

 さぁキミも、このオニオンの2kgハンバーグを完食して、今度はアシス

タントのセーラから、祝福のキッスを受けてみないか!?

 

 

 キミは知っているか? 世の中には、文章を書くのが苦手、あるいは書

けなくなってしまった、という人が意外に多いという現実を。

 

 がしかし、そんな筆不精な人たちの悩みを解消する画期的な道具が、自

由と民主主義の国・アメリカ合衆国はファイザー社によって既に開発され

ていた。

 それがこの希望の筆記用具、バイアグラ(クエン酸シルデナフィル錠)

3色ボールペンだっ!

 

 ひとたびこのボールペンを握れば、病院で点滴中の明日をも知れない爺

さんの遺言状であろうとも、精力に満ち溢れた文章になること間違いナシ。

もしも、このペンがあと100年早くに開発されていたら、かの芥川龍之

介や太宰治といった文豪も自殺に至ることはなかっただろう、というのが

医学漫談家・ケーシー高峰の定説である。

 ちなみに、ボールペンの効果はおよそ4時間で半減し、執筆をはじめる

30分から60分前にこのペンを持つのが理想的といわれている。

 

 さぁキミも、用法・用量を確認の上、また、心臓に疾患を抱えるときは

きちんと医師に相談してから、このバイアグラボールペンで、未来の直木

賞作家をめざしてみないか?!

 

 

 むかしむかし、今を遡ることン百年も前のこと、食べるものも満足にな

いほど貧乏なお爺さんが、お婆さんと二人で暮らしておりました。

 このお爺さん、正月の餅を買うためにかさをこさえましたが、道中見か

けた地蔵様が雪をかぶっている姿をたいそう気の毒に思い、かさを地蔵様

にかぶせてあげることにしました。六人の地蔵様にかさは五つしかなく、

困ったお爺さんは、自分のかぶっていた手ぬぐいを脱いで、最後の地蔵様

にかぶせてあげたそうです。

 するとどうでしょう、次の朝、かさと手ぬぐいのお礼にと、六人の地蔵

様が米やら餅をどっさり、お爺さんの家の軒先に置いていったのでした。

 

 そう、これぞ日本昔ばなしの定番、「かさ地蔵」のおはなしです。

 

 そして、今を遡ること4年も前のこと、この正直爺さんを見習って、寒

風吹きすさぶ中、地蔵様に手ぬぐいをかぶせに行くことを決意した男がおっ

たそうな。

 じゃがその男、道中に地蔵様そのものがおらんので、別のものに手ぬぐ

いをかぶせてきた。

 そのときの証拠が、この「横綱 谷風梶之助」銅像の写真じゃ!

 

 そこは横綱の銅像のこと、地蔵様とは違って米のほか、牛肉1頭分やら

シイタケ1年分、果てはパンアメリカン航空のトロフィーに至るまで、さ

ぞや多くの副賞が届くことと思ったが、それから4年の月日が過ぎても、

男の家の玄関には米粒ひとつ置かれていないそうな。。。

 

 さぁキミも、昔ばなしの爺さんよろしく、今度は幾日も風呂に入らず、

自分の垢で人形をこさえることにでもトライしてみないか?!

とっぴんぱらり